基礎認定医プログラム Q&A

① 参加資格などについて

Q
現在、日本獣医麻酔外科学会に所属していませんが、認定医制度に参加できますか?
A
基礎認定医制度の参加資格の 1 つに日本獣医麻酔外科学会の正会員であることがあります。正会員の所属年数に決まりはございませんので、正会員として所属申し込みをいただいた後に認定医制度へ参加登録申し込みをいただければ問題ございません。なお、認定医資格取得後は正会員として継続的に学会へ所属する事が更新条件の 1 つとなっています。
Q
参加登録時の臨床経験 1 年超の具体例はありますか?
A
参加登録受付は毎年夏頃を予定して開始します。例えば新卒で臨床獣医師として 4 月から勤務を開始した場合、翌年 3 月で臨床経験 1 年と考えられ、それ以降は参加登録申請が可能になります。
Q
参加資格の 1 つに臨床経験 1 年超とありますが、大学院生などの立場でパートタイム勤務をしている場合、臨床経験 1 年超の定義はどのように考えれば良いでしょうか?何か臨床経験の定義があれば教えてください?
A
基礎認定医制度の参加資格の 1 つにある臨床経験に関して細かな設定は難しいですが、1 日 6 〜 8 時間、週 5 日勤務と仮定し 1 年と換算し、1,500–2,000時間程度の臨床経験が目安になるかと思います。参加者のこれまでの経験数の蓄積がこれを超えるかを目安の 1 つとして考えていただくと良いと思います。臨床現場の経験値を想定しておりますので、研修医などの先生方の経験も当然ながら臨床経験として認められます。
Q
牛や馬を診療対象としている臨床獣医師も、認定医制度に参加できますか?
A
基礎認定医制度は、動物種を問わず麻酔に携わるすべての臨床獣医師が参加対象です。

② 認定要件について

Q
筆記試験において犬猫以外の動物種の問題はありますか?
A
筆記試験には犬猫以外の動物種に関する内容も含まれます。基礎認定医には、現在の大学教育の礎である獣医学教育モデル・コア・カリキュラム相当の基礎的知識を求められます。大部分の知識は、麻酔疼痛管理学の基本としてすべての動物種に適応されるものです。また、動物種ごとの違いなどの基本的知識をもつことも重要と考えます。
Q
推奨テキストはありますか?
A
基礎認定医の推奨テキストとして、獣医臨床麻酔学(山下和人著、学窓社)があります。講義動画および本テキストの内容を元に筆記試験を実施いたします。
Q
麻酔記録用紙に規定はありますか?
A
自施設でお使いのものをご利用いただいて問題ありません。ただし、薬用量や薬の投与タイミング、一般的なバイタルサインなどの記録を経時的に残すなど、医療記録としての役割を果たす必要はあると考えます。本学会の麻酔疼痛管理委員会が麻酔記録用紙を公開しておりますので、参考としてご覧ください(https://www.jsvas.net/committee/anesthanalg.html)。麻酔ログやレポートを提出いただいた症例について、必要に応じて麻酔記録用紙の複写物を提出いただき、それらも含めて審査の対象となる可能性があります。
Q
複数の施設で実施した麻酔経験について、麻酔ログやレポートに反映しても問題ありませんか?
A
問題ございません。申請者が主として麻酔管理に携わった症例はすべて対象となります。
Q
麻酔ログやレポートにある「主として麻酔管理を担当」の定義はありますか?
A
細かい定義はありません。基本的に麻酔計画、モニタリングおよび麻酔中対応などにおいて明確な指示出しなど、自らが主導して管理したと判断される症例は反映・申請いただいて問題ございません。最終的には提出いただいた資料および筆記試験などの内容を元に総合的な合否判定を行います。
Q
麻酔ログやレポートに反映する症例について、他のスタッフに指示を出して対応させたものを含んでも問題ありませんか?
A
症例について、申請者が麻酔計画、麻酔管理から覚醒まで完全に貼り付いたものだけに限定する必要はないと考えます。基本的に麻酔計画、モニタリングおよび麻酔中対応などにおいて明確な指示出しなど、自らが主導して管理したと判断される症例は反映・申請いただいて問題ございません。最終的には提出いただいた資料および筆記試験などの内容を元に総合的な合否判定を行います。
Q
麻酔ログやレポートの記載項目は公開されていますか?
A
認定制度の参加登録開始前に規定の様式を作成し、認定制度ウエブサイトで公開する予定です。今しばらくお待ちください。
Q
麻酔ログに記載する症例について、手術や処置内容が重複しても問題ありませんか?
A
問題ございません。麻酔ログはある程度の経験数を確認するためにご提出いただくものであり、手術内容の重複は問いません。また、手術に限らず内視鏡などの検査麻酔を含んでいただいても問題ありません。一方で、麻酔レポートの対象症例は、一定の条件を設けておりますのでご注意ください。
Q
日本小動物外科専門医制度のレジデントプログラムの中で申請した麻酔症例を、認定医プログラムの麻酔ログやレポート症例に含めても問題ありませんか?
A
この場合の症例は、申請者の経験として認められるべきものであり、認定医制度の方では問題ございません。