無事終了致しました。多数のご参加ありがとうございました。
一般社団法人日本獣医麻酔外科学会 平成27年度近畿地区講習会が平成28年3月6日(日)大阪府立大学 I-siteなんば(大阪市浪速区)で開催されました。講師には、米国および日本の獣医外科専門医であるコーネル大学の林 慶先生をお招きし「小動物の整形外科診断と治療の実践的ガイドライン」というタイトルで、午前10時から午後5時まで、充実した講義をしていただきました。開催当日は100名あまりの参加者があり、エビデンスと最新の知見に基づいた講義に対して活発な議論が行われました。
本講習会では、近畿地区委員から事前に整形外科分野における臨床上の問題点をアンケート調査し、講演中に講師からその問題に対して回答していただくという、新たな試みを導入しました。そのため、専門医が行う高度な診断・治療手技だけではなく、免疫介在性関節炎と前十字靭帯断裂が合併している症例の治療法など、一般開業医にとって悩ましい病態の治療戦略などについても、エビデンスを示しつつ講師から詳しい解説がなされたため、多くの参加者にとって大変有意義な講習会となりました。
午前中は、米国、日本両国で発症頻度の高い前十字靱帯断裂について多くの時間を割いていただき、丁寧に解説していただきました。治療法としてのTPLO、TTAおよびFloの関節外法について比較検討された文献情報が紹介され、現状ではTPLOが術後の後肢の負重の回復において有利であることが報告されました。これらのエビデンスに基づいて、現状では前十字靭帯断裂の治療は、TPLOが米国で標準的な治療となりつつあることが同時に報告されました。午後は膝蓋骨脱臼や前十字靱帯断裂との併発例、また、専門医でも治療に苦慮する肘関節疾患や、人工関節の合併症について、整形外科領域における興味深いテーマについて次々と講義いただきました。林先生のご講演は、終始一貫してエビデンスを大切にし、日常的に何気なく行っている診断や治療法に関して、科学的な検証が重要である点を強調されていました。聴講者にとって、今後、診断・治療に対する考え方を改める良い機会となりました。
その一方で、堅苦しい話だけではなく、時には、講師特有のユーモアあふれる体験談などを交えた話題を提供してくださりましたので、リラックスした雰囲気が醸成され、気軽な質問が多く飛び交い、終始和やかな雰囲気で会を終えることができました。
初春の候、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
獣医麻酔外科学会は昨年4月から一般社団法人日本獣医麻酔外科学会として新たな体制のもとスタートしています。新しい学会では地区講習会の充実を目標に掲げ活動しています。獣医麻酔外科学会近畿地区におきましても、今後、年に1回の地区講習会を開催いたしますので、引きつづき会員の皆様のご協力をよろしくお願い申し上げます。
さて、新体制のもとで開催いたします初めての近畿地区講習会では、米国コーネル大学から林慶先生をお招きし、小動物における「整形外科診断と治療の実践的ガイドライン」と題して、日常臨床で遭遇する診断や治療が悩ましい症例に対するアプローチについて、エビデンス、最新の知見および米国外科専門医である林先生のご経験に基づいて講演いただきます。整形外科がお好きな先生はもとより、これまではあまり整形外科になじみがなかった先生でも満足できる実践的な内容です。ベテランから若手の先生までたくさんの方のご参加をお待ちしております。
※昼食の準備はございませんので、各自で準備をお願いいたします。
秋吉秀保(大阪府立大学 獣医外科学教室)
TEL:072-463-5476
FAX:072-463-5476
E-mail:
akiyoshi@vet.osakafu-u.ac.jp